内需拡大? いまさら何を買えというのだろう。
米国のサブなんとかローンの破綻をきっかけにして,世界経済がえらいことになっています。今日も,午後から持ち直したとはいうものの午前中の平均株価は一時昭和57年以来の(私はその時高校生だった)6千円台をつけたのだそうです。株を持っていない私には何の関係もないのですが。
で,もはや日本の経済を建て直すには「内需拡大」しかない,と例によって識者は言います。個人に限らないのですが日本国内にあふれるほどあると言われる預金されたお金を使うことで,徐々に経済は回っていくようになるという考え方,という理解でいいのでしょうか。
あんまり話を大きくしたくないので個人レベルでの話にとどめますが,かれこれ20年以上前の,急に円高が進んで輸出関連企業が危なくなったときにも「内需拡大」という言葉が出てきたような気がします。20年前である1980年代後半は,もはや日本人は結構豊かな生活を送っていたものの,まだまだいろいろ欲しいものがあるよなぁ,と思っていた時代だったような気がします。
たとえば自分の場合だと,レーザーディスクプレーヤとか,8ビット(!)のパソコンとか,それとは別にワープロ専用機とか,ビデオデッキでデジタル録音できるPCMプロセッサとか。海外旅行をしたいとは(語学力のなさを自覚していたので)思わなかったけど小笠原諸島に行ってぼーっとしてみたいなぁなんてことも思っていた時代だったように思います。
同じように内需拡大が叫ばれだした今ではどうか。ブルーレイのレコーダーや大画面の薄型テレビはあればいいなぁと思うけど,すでにある地上デジタルチューナーとDVDレコーダーでまだまだ我慢できる。パソコンも新しいものがいいに決まってるけど6年前のパソコンでもそこそこ使える。携帯電話も今持っているもので十分。車もあるし家も建ててしまった。海外旅行に行こうにも,仮に借金してお金ができたとしても時間がない。
もったいないから物を買わない,のではなく,何を買えばよいかよくわからないので物が買えない。そんな時代がとうとうやってきたような気がします。古代ローマ帝国の大金持ちのように食べたものを吐き出して胃袋を空にし,すぐにまた次の食事を食べ続けるような,そんな使い捨ての生活もこの地球温暖化の時代では決して許されないでしょう。
下手な内需拡大策をとるよりも,いっそ無策で嵐が過ぎるのを待った方がいいんじゃないかと思うのは,愚かな私だけでしょうか。
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