憧れのF11,だったけど…
http://www.youtube.com/watch?v=PSdpPV5dAOA
今から27年近く前に発売された,当時のベータマックスのフラッグシップ機,SL-F11のCFです。著作権の扱いがどうなっているのかわからないので,リンクは張らずにおくのですが。
それはともかく,当時とても憧れていたビデオデッキでした。薄くコンパクトなシルバーボディをまとった姿は知的な印象がありました。音声多重放送対応(ただし当時住んでいた山陰地方ではまだ音声多重放送はやっていなかった)で正逆可変速スロー搭載。カセットを入れると挿入口の下からするすると「カセットが入っています」表示板が出てきてカセットの誤挿入を防ぐギミックも高級機らしかった。
上記YouTubeのCFでは「長さ8cmのクレヨンと同じ薄さ」と紹介し,ユーモラスな映像で親しみやすさも訴えていたのですが,価格が278,000円というのは当時高校生の私からすれば天文学的に高価な代物でした。
親戚(事情があって今は親戚ではない)の家に本機の前の前のモデルであったSL-J7があり,度肝を抜いた覚えがありました。J7の次のモデルであるJ9は当時通っていた高校にあり,これもすごかった。でも,それらの持つ高機能がF11ではオーディオ機器サイズにまで小さくなった,というのはなかなかに衝撃的でした。大人になったら,お揃いのプロフィール(ソニーのモニターテレビ)と合わせて,マンションかミサワホームO型(当時なぜか憧れていた)の居間に置くぞと思ったものでした。
ところがSL-F11の天下は長くは続きませんでした。ハイファイ音声のSL-HF77,ハイバンドのSL-HF900,それをブラッシュアップしたSL-HF900MKII,スーパーハイバンド(公取委の指導でこの呼称は使えず)のSL-HF3000,EDベータのEDV-9000と,ソニーのフラッグシップベータは変遷して,21世紀早々に姿を消しました。これらの機種は間違いなくSL-F11より高機能だった。私も実はベータプロSL-HF900MKIIを持っていたのですが,高音質高画質,しかも機能が洗練されていたと頭ではわかっていても,SL-F11にはかなわないような気がするのです。もちろん,現行の「ソニーのブルーレイ」なんていうものと比べてもSL-F11の方がかっこいいと思う。
じゃあ今SL-F11を買って自分のものにするか?と聞かれると,これは微妙ですねぇ。もうベータのテープは全部処分してしまったから,というのもありますが,数年前にベータプロがおしゃかになって,代わりのベータデッキをオークションで買おうとした時,ハイバンドでも,ハイファイでもないという理由でSL-F11は候補にもならなかったと思います。
SL-F11はオークションでもなかなか出てこなくなりましたが,ジャンク品でもいいからオブジェとして購入するか? うーん,そうまでして欲しいとは思わないですねぇ。
実は前の勤務先にこのSL-F11がありました(完動品か否かはわからず)。でもそれを見たときに「おおっ!」という感動は,当時の私には,なかったですねぇ…。
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