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2012年9月15日 (土)

トヨタ・マジックはやめました…ほんとに!?

 確か父親は,それまで乗っていた7代目カローラのことを,亡くなった私の母親が乗っていたから,つぶれるまで乗る,と,かねてから言っていたような覚えがあります。7代目カローラは,購入後5年でシートがへたったり,エンジンの音が少しやかましくなったりして,はた目にはずいぶんぼろくなったような印象もあったのですが,母の形見のように思っているから,長く乗るのだろうなと私も思っていたのでした。

 ところが父親は,この7代目カローラを購入して11年後の平成15年に,あっさり9代目カローラに買い替えてしまったのでした。
 義妹が金沢に嫁ぐことになり,その結婚式に義妹とはあまり関係がないであろう私の父親も呼ばれ,結婚式前日にマイクロバスで金沢まで行こうとしているそのときに,新しいカローラのワゴン,フィールダーに乗ってやってきたのでした。
 グレードは1500のX。7代目カローラのSEリミテッドはオートエアコンが付いていたのに対し,このフィールダーXはマニュアルエアコンだったので,グレードはダウンしていたのでしょうが,使いこなせるのかどうかはともかくとして純正のDVDカーナビをオプション装着していました。
 この代のカローラはデザイン的にはものすごくよくなったような印象があったのですが,実際に運転してみるとやっぱりカローラで,特に可もなく不可もなく,これといった特徴を感じることはありませんでした。

 このカローラ・フィールダーは前年の平成14年にマイナーチェンジを受けたモデルであり,平成12年排出ガス基準の25%低減レベルから75%低減レベル,いわゆる「超-低排出ガス」認定に変更されていました。燃費も改善され,父親によると7代目カローラよりも燃費はかなりよくなったとのことでした。
 しかしその反面,大したことではないのですが,ヒーターの効きが悪くなったように思いました。当時私はトラブル続きで1400ccなのに燃費が悪い某車に乗っていたのですが,燃費が悪い反面冬季のヒーターの効きは抜群で,ほんの数百メートル走っただけですぐ温風が出てきていました。
 父親が我々の住む所で前立腺ガンの手術(といっても放射線の出る粒を埋め込むものだったが)を受けることになったのでした。ある年の冬,手術前に我々の住む家を訪れ,カローラ・フィールダーを置いて大学病院に入院したのでした。手術を終えて実家に帰ることになり,父のカローラ・フィールダーに乗って一旦私の仕事場へ,次いで父を迎えに大学病院に行ったのですが,いつも乗っているぼろ車と違い,なかなかヒーターから温風が出てこず,ようやく温風が出たのは,家から2キロほど走った頃だったのでした。燃費のよい車はそういうものなのかと思ったものでした。

 実は父親は,9代目カローラよりも7代目の方がよかったといいます。それはなぜかというと,7代目は作りがよかったのに,9代目は作りが安っぽい,ということだからだそうです。
 確かに,この頃のトヨタはコストダウンが上手になった反面,バブル期のトヨタのような「ぜいたくさ」を演出することが上手ではなかったかも知れません。7代目のカローラにはオートエアコンが付いていたのに,このカローラにはマニュアルエアコンしかついていないから,父親の言うことも一理あるのかなぁ,とそのときは思っていました。

 さて,父親はこの車を購入してすでに9年半が経過し,走行距離もすでに10万キロを超えています。実は先日,父親が肺に膿がたまって入院することになり,2泊3日で実家に帰ったときにこのカローラ・フィールダーを所用で乗り回したのでした。乗り味として特徴がないのは相変わらずです。なんだか全体につくりが小さめになっているのかなという印象もありました。
 しかし,よく考えると父のカローラ・フィールダーは購入以来10年になろうとしているのです。購入後5年の7代目カローラを運転した時に感じた,シートのへたりや,エンジンの騒音が,あまり感じられなかったのにびっくりしたのでした。「トヨタは,ついにあの『トヨタ・マジック』をやめてしまったのか。」そんなことも感じました。

 今思えば,この頃のトヨタは,見かけのぜいたくさよりも,長く使ってもいろいろな部分がヤレないことを中心に据えたクルマ作りをしていたのかなぁ,と思います。10年乗ってもうるさくないエンジン(エンジン音の安っぽさは置いといて),10年乗ってもへたらないシート,そしてなにより,10年乗っても飽きがこないボディスタイル。クルマとしては,この方がはるかにまっとうだと思います。

 ただそれは,従来からのトヨタユーザーには,なかなか受け入れられないものだったのかも知れません。何しろ長く乗ったときの頑丈さは,長く乗ってみないと分からないのですから。それ以前に,「今度のカローラはぜいたくではない」と思われてしまったら,「じゃあ,トヨタじゃなくてもいいか」という話になってしまうではないですか。
 デザインやメカニズムが国際化されたカローラは,残念ながら日本では受け入れられず,これほどの内容を持ちながら,それまで重ねてきた車名別販売台数1位の座を,ホンダフィットに譲ってしまうことになるのでした。

 また,ワゴンのフィールダーとハッチバックのランクス,スプリンター後継のアレックスに用意されたスポーツツインカムは,公害対策の一層の強化に伴い,本系列が最終となってしまい,2代目カローラ・レビンとスプリンター・トレノ以来連綿と続いてきたスポーツモデルはここで終息となってしまいました。

 そういえば,このカローラをベースにしたのが平成15年秋登場の2代目プリウスだったのだそうです。コンパクトだった初代のベースが実は中級車だった5代目ビスタだったのに対し,対米輸出も考慮して3ナンバーサイズに大型化した2代目プリウスのベースが格下のカローラ,というのも面白い話ですが,この代からボディが4ドアセダンから現行プリウスに共通する6ライトの5ドアハッチバックとなり,ハイブリッドシステムも吟味されて,高速域でもモーターがアシストしてパワフルな走りを生み出すというものに変わりました。サイズが3ナンバー,というのはエコカーとしてどうなのか,という疑問はありましたが,実用的になったハイブリッドカー,ということで,だんだん利益を生み出すクルマになっていったようです。

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