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2013年7月14日 (日)

パイオニアCT-970(1)・ついに買ってしまっただよ…。

 なんと6月2日以来の記事になってしまいました。前回,チューナーF-780の記事で次のような写真を載せ,

F780_1

「下に写っているものは何だ?」と気を持たせた終わり方にしてしまったのですが,「やっぱり懐かしくなってCT-770を入手した」のではなく…。

Ct970

実際にオークションで入手したのは,さらに上級機の「CT-970」の方でした(爆)。

 CT-970のスペックはCT-770の項であらかた説明していますのでもういいでしょう。私が若いときに使っていたのはあくまでもCT-770の方なのですが,こうしてCT-970を自宅に置いてみると,なんだか30数年にわたり使い続けてきたような感じになってしまいます。

 本機は比較的安い値段で落札できたのですが,すでにメンテナンスがなされていたのか全ての機能にほぼ問題がない完動状態でやってきました。若干気になるのが,パワーイジェクトでカセットドアが「バタン!」と威勢よく開く点です。下級機のCT-770では確かもう少々穏やかにカセットドアが開いていたはずで,おそらくカセットドアの開く速度を調節する部品が弱っているのでしょう。
 そのカセットドアですが,CT-770の項でも書いた通り,カセットホルダーとカセットドアの二重構造になっています。確かCT-770ではドアがプラスチック製だったように覚えているのですが,上級機CT-970ではなんとドアが金属製で重くなっているんですよねぇ。カセットホルダーを重くしてテープの安定走行に寄与しようとしているのかも知れないのですが,効果は定かではありません。

 自分が使っていたCT-770によく似ていて,CT-770を使った経験があればそれとほぼ同じ感覚でCT-970を使うことができるのですが,より進化している部分も多いです。まずはカウンターが4桁の電子式になっていること。ただこの時点ではリアルタイムカウンターの搭載には及んでいません。パイオニア機にリアルタイムカウンターが搭載されたのは次モデルのCT-980からです。その代わりCT-970にはテープ残量をおおまかに知らせる4灯LED式のインジケーターがついています。C-90とC-60兼用になっていて,それぞれのテープごとのおおまかな値を読み取る仕組みになっています。う~ん,カセットドアを開けて直接テープを見た方が早いかも。なおカウンターリセットボタンはカウンター近くではなく右側の操作パネルに移されています。カウンターメモリー機能もCT-770ではメモリーストップのみでしたが,CT-970ではメモリープレイ機能もついています。
 テープ走行のインジケーターも全LED式で,CT-770のそれのようなアナログ感覚はありません。レベルメーターもCT-770の12セグメントと違いピークホールド付き16セグメント表示と高級です。
 オートBLE機能ももちろん搭載されているのですが,CT-970ではバイアスが微調整できるボリュームが追加されています。まぁ,このデジタル時代に,しかもメタルテープはおろかハイポジションテープの新品すら購入できないようになり,もはやこのCT-970で録音をするようなことは考えにくいのですが…。

 肝心のCT-970の音質ですが,カタログ上ではCT-770よりほんの少し高域がチューンされているようになっているのですが,実際に聞いてみると,CT-770とそう傾向は変わりません。パイオニアのリボンセンダストヘッド搭載機は,実は意外と中・低音域がパワフルで,CT-770で録音したテープを改めて聞いてみると,まさに当時の記憶がよみがえったような,懐かしい音でした。(この項続く)

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