Windows10でJapanist2003と親指シフトは使えるか…
http://access-fs.com/FAQ/Windows10.html
うちにも本日,青山のアクセスさんから「親指シフト環境にWindows10は入れないで」というダイレクトメールが届きました。富士通のJapanist,OASYSサイトではまだWindows10の「う」の字も載せていませんので,これが唯一の公式情報になるのかなと思います。
一番大きなトラブルとしては,LIFEBOOKの親指シフトドライバや,FMV-KB613用ドライバが入ったままWindows10化すると,キーボードドライバが標準のものに入れ代わってしまい,親指シフトキーボードが使えなくなる,ということを挙げておられます。
あとは,現時点でJapanist2003(気がつけばもう13年前のソフトだ。13年前のソフトなのにWindows8.1対応(笑))はWindows10に対応していない点,動作したとしても,新しいブラウザであるEdgeを含め,ストアアプリ環境ではJapanist2003が使えない点,ところがWindows10では従来のデスクトップアプリとストアアプリの垣根があいまいになったため,Windows8/8.1の頃よりも使い勝手が悪くなっていることを,アップグレードを避ける理由としています。(2016,4,29追記…下記Windows10用キーボードドライバのリリースに伴い,アクセスさんからWindows10がインストールされた親指シフトノートパソコンが発売されています。)
拙ブログとしても公式には,Japanist2003環境にWindows10をアップグレードするのはお勧めできないという立場です。
(2015,11,1追記)10月30日,富士通からWindows8用の修正差分(rel.317)でWindows10にも対応する,ということが発表されました。なお残念ながらストアアプリには対応しないことになったようです。それに伴い,FMV-KB611を装着した富士通機FMV-D1200にWindows10(ただし32ビット)をアップグレードインストールし,動作確認を行いました。続きをクリックしてご覧下さい。
(2016,4,29追記)4月15日,富士通からWindows10用の親指シフトキーボードドライバが公開されました。それに伴い,Windows10(32ビット)をインストールし,FMV-KB611を接続した富士通機FMV-D1200での動作確認を行いました。続きをクリックしてご覧下さい。
とはいうものの,「そんなのやってみなけりゃわからないじゃないか」という声に答えるのも,OASYS/OAK/Japanistを使い続けてきた拙ブログの使命だと思いますので,本記事でも,またまただらだら更新方式で,Japanist2003がWindows10でどこまで使い物になるのかレポートしようと思っております。
と思っていたら,このような情報が入って参りました。
(2015,11,1追記…リンク先pdfファイルは削除されました。)
この表を素直に読み取ると,
・Japanist2003とOASYS V10は現在Windows10(32ビット/64ビット)環境での動作を検証中(OASYS V10の64ビット対応はWOW64)。
・Japanist2003とOASYS V10のWindows10対応時期は2015年10月下旬。
・Japanist2003については,インターネット・エクスプローラ11だけでなく,ストアアプリのEdgeでも現在動作を検証しているところ。
ということが明らかになりました。これをできるだけ素直な気持ちで理解すると,10月下旬のアップデートで,Japanist2003は,Windows8時点では対応が見送られたストアアプリに対応する,と読み取れると思います。(実現しませんでした…)
依然キーボードドライバについては不安が残るのですが,10月下旬といえば,企業向けLIFEBOOKのリリースもこの頃だろうと思います。親指シフト環境はもはや富士通にとって慈善事業のようなものでしょうからいつサポートを切られても不思議はない,と思っていたのですが,どうやら富士通は本気でこの慈善事業に取り組んで行くようです。
「このようなメジャーアップデートはこれが最後」とWindows10のことを言うマイクロソフトの言い分を信じれば,Windows10に完全対応すれば,親指シフトの将来は未来永劫に渡って安泰(ホンマカ…)なわけですから,ここは大いに期待したいところです。
(2015.8.8追記)
ここに来て,7月末になんと,ようやく「Windows8/8.1」対応の親指シフトキーボードドライバがリリースされたとの情報が入ってきました。
http://software.fujitsu.com/jp/japanist/download/index.html#common
ここから,「Japanist バージョン共通(セキュリティパッチ、キーボードドライバなど)」をクリックして,「OASYSキーボードドライバ Windows8,Windows8.1用 (V5.0.2.0)」をダウンロードするようになります。32ビット,64ビット共用です。
Windows8/8.1が終息した頃にキーボードドライバをリリースするなんて,という印象もあるのですが,そうではなく,来るべきWindows10に向けて開発が進められた,と考えるのが自然でしょう。今回のキーボードドライバと,Japanist2003の改良とで,Windows10完全対応,という日がやってきてほしいです。
(2016,4,29追記)上記リンク先で,「OASYSキーボードドライバ Windows10用 (V5.0.3.0)」がダウンロードできます。
以降は環境別の動作状況です。
・FMV-B8240+快速親指シフト
Windows8時代からJapanist2003を入れた状態で使っていました。この環境のまま,Windows10 Insider Previewに上書きアップグレードし,先般Insider Previewプログラムをオプトアウトしました。親指シフト環境は快速親指シフトとなります。
初期のWindows10 Insider Previewでは,そもそもJapanist2003をインストールしても動作することができなかったのですが,ビルドが上がりいつしか使えるようになりました(本機にはJapanistが使えるようになってからアップグレードインストール)。
動作条件はWindows8/8.1の時と同じで,デスクトップアプリでは使用可能,ストアアプリでは使用不能となっています。デスクトップアプリでの動作で,特におかしなところは見られません。
(2015,8,13追記)
・Intel DP35DPマザーボード搭載機+FMV-KB232
本機もWindows8時代にJapanist2003をインストールした状態のままWindows10にアップグレードしています。
前述のFMV-B8240とそう条件は変わりなく,デスクトップアプリ上では特に問題なく親指シフトが利用できています。
(2015,11,1追記)
・FMV-D1200+FMV-KB611
本機はWindows7(32ビット)時代にJapanist2003をインストールした状態でWindows10にアップグレードしました。
アップグレード直後はキーボードドライバが標準PS/2キーボードのものに戻っていましたので,上記Windows8/8.1対応版親指シフトキーボードドライバに変更し,デスクトップアプリ上で問題なく親指シフトが利用できることを確認しました。
(2016,4,29追記)
上記環境のキーボードドライバを,Windows10対応のものに入れ換えてみました。
Windows8/8.1用キーボードドライバがそのまま正式版になるのかと思っていたら,Windows10専用のものがリリースされました。そしてドライバのインストール前には,Windows Updateを必ず適用するよう明記されており, Windows側も,親指シフトキーボードを正常に動作させるための何らかの修正が加わった可能性があります。
というわけで,Windows Updateを適用してから,上記キーボードドライバに入れ替えをしましたが,インストール前後で特に変わった点は見られず,問題なく親指シフト入力ができています。
なお注意事項ですが,FMV-D1200,FMV-KB611ともに富士通では,Windows10をサポートしていません。あくまでも「動いている」というレベルのレポートであることをご理解ください。
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(2015,11,1追記→2016,4,29修正)
現在の富士通製ミドルウェアのWindows10対応状況は以下の通りです。
Japanist2003のEdge対応は,はっきりと「×」印がついています(泣)。
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コメント
ずと昔に覚えてしまってから、OASYSのキーボードのみでやってきて、7でも何とか使用していた〇親指シフトキーボードKB611を、Windows10にした今も、使おうとチャレンジをはじめます。
しかし、情報は少なく、この優れた日本語入力方式をまだ完全放棄しないとても良心的な富士通のサポートでも、Windows10では除外(ほぼ不可能)とされて、半分以上あきられていたのですが、この詳細な記事に出会えて、気持ちがなえるのを、何とかつなぎ止めました。
ありがたい、の一言です。 感謝してやってみます。
投稿: 親指シフト組 | 2020年2月 6日 (木) 15時13分
親指シフト組さん,拙いブログにお越しいただきありがとうございました。
FMV-KB611キーボードは公式にはWindows10には対応していないことになっているのですが,すでに後継のFMV-KB613(RoHS認証を得るためにモデルチェンジしたと言われる)がリリースされており,Windows10の動作検証はモデルチェンジ後の機種で行っているため,FMV-KB611ではメーカーとしてWindows10対応の検証をしない,というくらいの意味だそうです。
拙ブログを含めいろいろなところで情報が得られるかと思いますが,実際にはFMV-KB611はWindows10で問題なく動作しております。Japanistのwebサイトにあるキーボードドライバも"FMV-KB613"用となっておりますが,FMV-KB611で使用しても何ら問題はありません。
そして記事アップ後とは事情が異なっている点として,ストアアプリにも対応したJapanist10がすでにリリースされていることもありますが,一番大きく変わったのは,Windows10の標準ブラウザとされた"Edge"が,いわゆるChromium版の新Edgeに変更され(日本では確定申告のため4月以降に自動アップデート),ついにストアアプリではなくなるため,「Japanist2003でEdge上に日本語入力可能」になる,ということです。
EdgeがJapanist2003で入力できるようになれば,もはや他のストアアプリは特に日本語入力の必要がないため,Windows10で古いJapanist2003を使用してもほぼ問題がなくなる,というわけです。
親指シフト組さんがWindows7の時代にJapanist2003を導入されていたとすれば,Windows10対応(クイック日付で「令和」にも対応)のアップデートファイルを適用することでWindows10でも使用可能となります(64ビット機に使用する場合,CD-ROMに64ビット版用のJapanist2003がなければ,まず32ビット版をインストールし,次に修正ファイルに含まれる64ビット版用の修正ファイルを適用する)。どうぞお試しください。
今後とも拙ブログをよろしくお願いいたします。
投稿: くすぴー | 2020年2月16日 (日) 11時24分