【夏休み特別企画】30年近く待ち続けた，ケーブルテレビが，やってくる。

　私の住む岡山市は，地方でも珍しい民放5局地域となっています。というか「岡山にテレビ東京系の放送局が開局する」という新聞記事を高校3年の時に見たから，わざわざ大学を岡山にした(いやそればかりではないのだが)という経緯が私にはあったりします。
　そういうわけでこの地では「ケーブルテレビ」局の開局はあまり早くなかったような気がします。それでも，この地を担当するケーブルテレビ局(岡山ネットワーク，通称「oniビジョン」)がケーブルテレビ放送を開始したのは1993年の4月とwebページにありますから，すでに開局31年を迎えたことになります。
　当初は岡山市中心部からのサービス開始だったと思われるので，自分が住んでいた地域ではなかなかサービスが始まらなかったのですが，それでも1996年の夏頃には，幹線工事を始めるのか，自分の住んでいたあたりでケーブルテレビ会社の車をよく見かけたものでした。
　多分当時は多チャンネルが見られることよりも，今持っている地上アナログのテレビですぐにBS(アナログ)放送が見られることにメリットを感じていたでしょうか。だからすぐにでも契約を結びたかったのですが，ちょうどその頃結婚の話がまとまり，その地から，今の岡山市でいうと「東区」エリアに住むことが決まっており，さすがにすぐにはケーブルテレビはやってこないだろうからと，ケーブルテレビの契約を断念したことがありました。

　……。

　まさかそこから28年も待つことになろうとは，思いもしなかった。

　その後ケーブルテレビは旧岡山市内のほとんどをカバーするようになり，1971年頃に合併された一宮・津高・高松・足守・吉備・福田・上道のあたりもカバーするようになり，さらに平成になってから合併した瀬戸・建部・御津も(旧町でケーブルテレビを整備していたこともあるが)サービスエリアに入っており(灘崎区域は倉敷のケーブルテレビ局がエリア)，さらには岡山市外の久米南・美咲地域もエリアに入っているようです。
　ところが私の住んでいる地域ではいつまで経ってもケーブルテレビのエリアに入ることはありませんでした。
　当地で有名な祭りに毎年2月の「会陽」があり，以前は地元のテレビ局が生中継をしていたものでしたが，いつしか生中継をしなくなってしまいました。数年後，それと入れ替わるかのようににこのケーブルテレビが生中継をするようになったのですが，皮肉なことに，その「会陽」が行われている私が住む地域では，「会陽」の生中継がテレビで見られない，というおかしな状況がかなり長い間続いていたのでした。

　そんなケーブルテレビ過疎地だった当地に，「いよいよ開通する」という新聞広告を見たのが昨年2023年の11月のこと。ケーブルテレビと，なんと10Gbit対応のインターネットまでやってくるという。
　当初はテレビだけ頼もうかと思ったのです(「ドコモ光」で携帯電話代がいくらか割引されているという理由もあった)が，やはり，これまた待望の「10ギガ」というネット回線の到来には勝てず，少し離れたところにあるスーパー駐車場で行われた説明会に参加し，その場で契約をしてしまったのでした。
　ところが，それまで毎日ぽかぽか陽気だったのにも関わらず，その日は珍しく寒波がやってきて，馬鹿な私はそれまでと同じ薄着で説明会に臨んだので寒いのなんの。「新規エリア内限定格安のインターネット1ギガプラン」だったことも知らず，それに契約してしまったのでした…。(続く)