M4搭載Mac miniが出た。買う? 買わない?
今週はM4搭載Mac祭りでしたね。私も火曜未明から木曜未明まで毎日2時から4時くらいの間に目が覚めて,Appleのwebページを眺めていました(誰だ歳のせいで近くなったからでしょと言ったやつは)。
私的にはやっぱり水曜未明の新しいMac miniのリリースが楽しみだったでしょうか。iMacはやはりディスプレイ一体型というのが購入のハードルになっていますし,私がローマ字入力者なら「MacBook Pro,欲しいっ!」と言ったかも知れませんが,そもそもWindowsのノートパソコンですら購買意欲は湧かないといった状況で,富士通の親指シフトキーボードを使っている私が購入したいMacはMac mini一択だったりします。
今までのMac miniも十分コンパクトだったのですが,今度のMac miniは厚みは増したものの超小型になってしまいました。幅×奥行き×高さと重さを比べると,
初代 16.51×16.51×5.08(cm) 1320(g)
M2 19.70×19.70×3.58(cm) 1280(g)
M4 12.70×12.70×5.00(cm) 670(g)
これだけで十分購買意欲がそそられてしまう。しかも本体には再生素材を多用し,加えて製造時に必要な電力を再生可能エネルギーで賄い,それでも排出される二酸化炭素をカーボンクレジットの購入により相殺して「カーボンニュートラル」で作られる,という点は,「ささる」人が結構いるのではないかと思います。AI機能をサポートするためのデータセンターに必要な電力を,過去に重大な事故を起こした原子力発電所を再稼働させて賄おうとする,どこかの時代錯誤で凶悪なOSメーカーのすることとは大違いです。
そしてSoCには新しいM4/M4 Proチップを採用。NPUは残念ながらWindows搭載の"Copilot+ PC"が豪語する"40TOPS"以上の性能はないものの,それでも38TOPS。iMacと同日リリースされアメリカで徐々に使用開始となる"Apple Intelligence"にも余裕で対応することでしょう。
そして"Apple Intelligence"をストレスなく使用できるよう,今回リリースされたMacは全て,メモリが最低16GB搭載となりました。"Copilot+ PC"も最低16GBのメモリが搭載されていればよいそうですが,メモリ管理が巧みではないWindowsのこと,32GBないとまともに動作しない,というのが巷間の噂です。
そこでM4 Mac miniの価格をいろいろ調べてみると。あ,うちはネットが10Gbps化しましたので,今回10GのLANポートは必須です。
(1) M4/メモリ16GB/SSD512GB 139,800円
「吊るし」+ストレージを少し盛った構成で,今のM2 Mac miniとメモリとストレージを同じにしています。多分M2よりも若干値下げになっているのではないでしょうか。
(2) M4/メモリ24GB/SSD512GB 169,800円
メモリ8GB追加が3万円です。メモリやストレージの追加が注文時点での「SoCの変更」でしかできないのでとても悩ましい。
(3) M4/メモリ24GB/SSD1TB 199,800円
SSD512GB追加も3万円。本体ストレージもあればあったで便利なのですが,データの保存は外部ストレージに移せばなんとかなるかと考えると,ストレージを増やすよりもメモリを32GBにした方がかしこいかも。メモリを32GBにする代わりにSSDを512GBにした構成も199,800円です。
(4) M4/メモリ32GB/SSD2TB 289,800円
M4搭載時のお大尽仕様となります。
「何かをカスタマイズする」と3万円ずつ増えるようです。
昭和の昔々,「アフタヌーンショー」という番組で「10万円ラーメン」を取材した回があり,レポーターがよくよく調べると,ラーメン自体は普通の値段で,できたラーメンにひしゃくでひとすくいしたまむしのエキスを加えると1万円になるのだとか。つまりまむしエキスを10すくいしてラーメンに入れると10万円になるという,人を喰ったようなネタだったのですが,あれによく似てるなと思いました。
しかし素のM4にここまでカスタマイズするくらいなら,
(5) M4 Pro(CPU12コア,GPU16コア)/メモリ24GB/SSD512GB 233,800円
という選択肢も現実的な感じがします。ただ要注意なのは,M2 Pro搭載機の場合メモリは24GBごとの増設となるため例えば,
(6) M4 Pro(CPU12コア,GPU16コア)/メモリ48GB/SSD512GB 293,800円
のように,おそろしく値段が跳ね上がってしまいます。M4 Pro機を選ぶ場合は残念ながら「吊るし」一択となりそうです。
参考までに全部盛りはこんな値段となります。
(7) M4 Pro(CPU14コア,GPU20コア)/メモリ64GB/SSD8TB 713,800円
「あなたには他にもっとふさわしいマシンがありますよ」と耳打ちしたくなっちゃいます。
ちなみに私のM2 Mac miniのアップルによる下取り額は最高3万7千円。オークションに出せばもうちょっと高く売れそうな気がします。そのお金をたしにすれば,(5)の構成でもなんとかいけるのではないか。ただまぁ,今のM2 Mac miniはまだローン支払いが残っているので,完済する来年春まではとりあえず様子を見て,それからかなぁ,とも思っていたのですが…。
肝心のアップルが,M2機からのリプレースをあんまり勧めていないような気がするのです。
Mac miniのwebページにある,「アップグレードするなら、今が最高のタイミングです。」で比較対象となっているのが,
・Mac mini(Intel、2018)
・Mac mini(M1、2020)
の2機種のみ。
インテル版Mac miniとの比較では「最大20倍速いパフォーマンス」としているのですが,M1 Mac miniからだと「最大2.5倍速いパフォーマンス」との表記。インテルMacを使っている人に対しては「早く乗り換えちゃいなよ」というメッセージを強く伝えようとしているのですが,M1 Mac miniについては「まぁ4年経ってるし,換えたかったら換えれば?」という感じ(そもそもM1 Mac miniでも"Apple Intelligence"は使用可能)。
ましてや"Apple Intelligence"が問題なく使え,M1より若干高速なM2 Mac miniユーザに対しては,「今のままでも十分使えますよ」という無言のメッセージが発せられているような気がして仕方がない。
まぁそれならそれでもいいでしょう。まずはWindows機よりも魅力的なハードが出てきたことを素直に喜びたいです。次期Mac miniの導入は当初の予定通り,あと2〜3年後でもいいでしょうかね?
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