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2024年12月11日 (水)

さらばCore2,さらばWindows10,さらばWindows11 Ver.23H2…。(1)

 Windows10の全て(LTSB/LTSCと,登場予定の"ESU"を契約した場合を除く)のサポートが,いよいよ来年,2025年10月14日をもって終了します。
 Windows10がリリースされて10年。当初は「これが最後のWindows」と称され,もう今後Windowsのメジャーアップデートはないのかと,みんなが誤認したものでしたが,マイクロソフトの都合で新版"Windows11"が登場,しかし,いまだにWindows10が主力で使われてしまっているという現状が続いています。

 このように,まだまだ多数のWindows10マシンが稼働しているというのに,Windows10のサポート終了は,きっと何の配慮もされることはなく,予定どおり来年10月14日には実行されることとなるのでしょう。その最後のWindows10のアップデートまで,今回のアップデートも含めてあと11回。そして,動作要件からは外れていたものの,実質的にCore 2マシンで動作させることのできたWindows11 Ver.23H2のサポートも,"Enterprise/Education"を除き2025年11月11日となっており,アップデートは今回分も含めてあと12回ということになっています。

 そのWindows11 Ver.23H2のサポートが終了するちょうど1年後まで,Windows10,Ver.23H2までのWindows11,そして名機Core 2プロセッサを,Windows11 Ver.23H2のWindows Updateファイル供給終了日まで,ゆっくりじっくり振り返ってみようと思います。
 その前に,日本時間12月11日にリリースされたWindows Updateの情報から。

・Windows10 Ver.22H2…KB5037765 ビルドは19045.5247に
・Windows11 Ver.23H2…KB5048685 ビルドは22631.4602に

 拙宅の環境では問題なくインストールできたようです。

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 Core 2系CPUのルーツをたどると,1995年11月リリースの"Pentium Pro"に行き着くのだそうです。1993年リリースの"Pentium"と同じ系列のような気もするのですが全く別物の「P6アーキテクチャ」を持つCPUで,RISCプロセッサ部分を持ち,32ビットコードを高速に処理できるCPUだった,とあります。
 ところが当時の主流のPC用OSは16ビットと32ビットが共存する"Windows95"であり,16ビットコードのプログラムでは逆に遅くなる,という欠点を持っていました。富士通のFMVにもPentium Pro搭載機がありましたが,32ビットOSであるWindows NT仕様のみのリリースだったということです。

 CPUと2次キャッシュメモリが同一パッケージに搭載し歩留まりが悪かったPentium Proに代わり,ゲームカセットのような「CPUパッケージ」を用意し,そこにCPUチップと2次キャッシュチップを実装して,1997年5月に登場したのが"Pentium II"でした。従来のP5アーキテクチャPentiumにも搭載した"MMX"を搭載し,マルチメディア機能が向上した(といいます。実際にはどうだったか)。歩留まりが向上したことから価格も下がったため,テレ東の「ワールドビジネスサテライト」でも,「自作パソコンがブーム」だというニュースを流したのを見た覚えがあります。
 その自作ブームが拡大したきっかけとなったのが,このPentium IIの廉価版であるCeleronプロセッサで,2次キャッシュを内蔵した第2世代の300MHz版で,「450MHzまでクロックアップできる」のが当時の大きな話題となりました。ソケットによる装着が可能になったモバイル版も登場したことから,Pentium IIベースのCeleronもソケット370規格のものが登場。私も2001年に533MHz版を購入し,600MHzで常用していた思い出があります。

 一方,Pentium IIにストリーミングSIMD拡張命令(SSD)を追加した"Pentium III"が1999年2月に登場し,これがP6アーキテクチャの決定版となりました。拙宅では家内用のパソコンとしてモバイル用600MHzが搭載されたノートパソコンを2001年早々に購入しました。上記Celeronプロセッサよりも4ヶ月早く我が家に入ってきたので,これが我が家初のP6アーキテクチャ搭載マシンとなりました。
 同じ年の6月にAMDがAthronプロセッサを投入し,「クロック1GHzにどちらのCPUが先に到達するか」で大きな話題になっていました。クロック1GHzには到達できたものの,それ以上のクロック向上が難しかったため,2000年終わりになり"NetBurst"アーキテクチャの"Pentium4"プロセッサを投入し,2GHzを超えるクロックスピードの向上についてはPentium4にその役割を肩代わりすることとなったのでした。
 Pentium4はノートパソコン用のモバイル版も開発されました。当時出張した出先で富士通のPentium4を搭載したノートパソコンを使うことがあったのですが,普通に使用していても時々処理速度が落ちることがあり,何かおかしいなと思ったことがありました。NetBurstアーキテクチャは,放熱対策が施されたデスクトップパソコンでは威力を発揮できたのでしょうがノートパソコンではさっぱりで,モバイルを意識したノートパソコンではPentium IIIを引き続き採用していたケースが多かったように思います。

 性能が上がらなかったモバイル用ノートパソコンの救世主となったのが,P6アーキテクチャを大幅に改良し,2003年3月に登場した"Pentium M"プロセッサでした。これにより消費電力が低くなりながら性能は大幅に向上させることができ,各社ノートパソコンの商品力を大幅に高めることができました。
 一方で,その頃デスクトップパソコン用のCPUでは「デュアルコア」化が始まり,クロックを向上させなくても大量のデータを処理させることができるようになりました。Pentium Mをデュアルコア化し,仮想マシンによるOSの並行動作を効率的に行うための"VT"を搭載したCPUが,2006年1月に投入した"Core Duo"でした。これのシングルコア版が"Core Solo"で,私のところでも2010年に中古の富士通製Core Solo機を購入し,そこから10年以上にわたり使用したことがあります。

 1996年のPentium Proから2006年のCore Duoにかけて,このCPU系列はすべて32ビットアーキテクチャで作り続けられてきたのですが,NetBurstアーキテクチャでは2004年に64ビットに対応しました。しかしこのNetBurstアーキテクチャ,前述のとおり発熱や消費電力が多く,ノートパソコンだけでなく,Prescott以降のPentium4/Dは取り扱いがなかなか難しい代物になってしまっていました。
 そこでインテルでは,Pentium4/Dの後継として,それらを改良するのではなく,"Core"系列に全て乗り換えてしまおうということになったのですが,その辺りの話は次回にしましょうか。

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うぃんねた」カテゴリの記事

コメント

Windows 10 21H2・21H1・20H2・2004で次のレジストリハックを試すと、Windows UpdateがLTSC用のNETフレームワークを拾ってくるようになります。
Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion]
"CompositionEditionID"="EnterpriseS"
"EditionID"="IoTEnterpriseS"
"ProductName"="Windows 10 IoT Enterprise LTSC 2021"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion]
"CompositionEditionID"="EnterpriseS"
"EditionID"="IoTEnterpriseS"
"ProductName"="Windows 10 IoT Enterprise LTSC 2021"
これをなんとかしてマンスリーロールアップにも適用できればWindows 10を最大2032年まで延長できることになります。
マンスリーロールアップへの応用方法さえ見つかればグレーな方法だけどCore2でもあと82回アップデート可能になるはずです。

※Windows 10 2004以降は更新プログラムが共通ですが、Server系OSも何も存在しないLTSCオンリーの1507で次のようなレジストリハックを試してもNETフレームワークを拾ってきてくれるので、22H2とかのを拾ってるわけではないと思います。
Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion]
"CompositionEditionID"="EnterpriseS"
"EditionID"="EnterpriseS"
"ProductName"="Windows 10 Enterprise LTSB 2015"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion]
"CompositionEditionID"="EnterpriseS"
"EditionID"="EnterpriseS"
"ProductName"="Windows 10 Enterprise LTSB 2015"

投稿: | 2025年2月18日 (火) 17時22分

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