http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0911/30/news004.html
を読んでみたのですが,この文章を書かれた方はまだまだお若いのでしょうか,もっともっと古い家電のネーミングまで突っ込んでいないので,読んでいて少々物足りない感じがしました。
私とてそんなに年を食っているわけではないのですが,さらに古い時代の家電のネーミングをいくつか思い出して書いてみたいと思うのですが,拙文はあくまでも情報提供にとどまるものであり,私はこの筆者のように分析眼は持ち合わせていませんので,もし拙文がお目にとまればさらに細かく分析していただいて上記の原稿をバージョンアップしていただければと思います。
なおタイトルの「退化論」というのは,時間をさかのぼったことを書くから「進化論」に対する言葉として単純に使っただけで,各社のネーミングが退化していることを言っているわけではないことを申し添えておきます。
1.エアコン編
東芝…「木かげ」という名前のエアコンがありました。
パナソニック…「エオリア」←「楽園」←「樹氷」という名前でしたね。特に「樹氷」という名前は,ルームクーラー時代には適当な名前だったとしても,冷暖房できるエアコンの名前としてはどうだったでしょう。
その他三洋には「レイダン」という安直な名前のエアコンもあったように思います。日立の「白くまくん」も結構長い寿命の名前ですが,三菱重工の「ビーバー」や,三菱電機の「霧ヶ峰」は本当に息の長い名前ですねぇ。
2.テレビ編
パナソニック…「タウ」←「ヨコヅナ」←「画王」←「アルファ」←「魁」←「輝」←「クイントリックス」←「エバートロン」←「パナカラー」←「嵯峨(白黒テレビ)」とずいぶんいろいろな名前がついています。ただ「ヨコヅナ」から「エバートロン」までは実はサブネームで,実質的にはこの会社のブラウン管カラーテレビは「パナカラー」という名称でした。
東芝…「フェース」←「バズーカ」←「コア」←「サーボビジョン」←「ブラックストライプ」←「ブライトロン」←「名門」と,これまたすごい。「名門」というのはうちで一番最初に購入した真空管式のカラーテレビでした。
ソニー…「ベガ」←「キララバッソ」←「トリニトロン」。家族で見る「ゆとりにとろん」とか,単身用の「サイテーション」など,サブネームは多数あったのですが,その独特なブラウン管形状もあり,基本的にブラウン管カラーテレビは「トリニトロン」というメインネームに収斂されますね。
日立…「マジックウィンドウ」←「キドカラー」。電源を入れるとすぐに画面が見られる「ポンパ」というのが有名でした(真空管テレビは電源を入れてもすぐには画面が映らなかったのです)。
三洋は「帝王」とか,「ブラックシャーシ」,超音波リモコンの「ズバコン」というのが有名でした。三菱は「高雄」というのがありましたね。今は「アクオス」で有名なシャープは,以前はそれほど有名になった名前はなかったように思います。
3.洗濯機編
東芝は「銀河」,パナソニックは「愛妻号」「うず潮」,三菱は「千曲(ちくま)」というのが有名どころでしょうか。日立は「青空」という名前でしたが,その後「からまん棒」,「これっきりボタン」などと,機能をユーモラスにネーミング化していました。三洋には「手もみL」という洗濯機もありましたね。
4.冷蔵庫編
確かに冷蔵庫にはあまり名前がついていないかも。でも東芝の「北斗星」「優等生」とか,パナソニックの「花束」「ザ・スリム」,三菱の「みどり」という名前が知られていますね。日立は冷凍室の扉に氷だけを取り出せる小さい扉を取り付けて「はい氷」と言って売っていましたね。
5.その他
電子レンジといえばシャープが有名ですが,今は「ヘルシオ」,でも昔は「ハイクッカー」という名前だったんですよねぇ。そういえばシャープは電卓にも「コンペット」「エルシーメイト」などと横文字の名前をつけているなど,あまり日本語名の名前の商品が多くないような気がします。そう考えると,上記リンクで紹介したブランド進化論の「レベル1」から「レベル5」まで分けた考察は,メーカーによっては少々あてはまらない部分もあるみたいですね。筆者の方には,ぜひこのような古い家電の名前も発掘して,真の「ブランド進化論」をまとめてほしいと思います。期待しています。
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